2018年7月号


ダウンロード
わくさき通信・2018年7月号
わくさき通信・2018.7月号.pdf
PDFファイル 387.8 KB

わくさき通信・今月号のテキスト版です。

「空き家をそのままにしていませんか?」

今、空き家の増加が問題になっています。総務省の「平成25年度住宅・土地統計調査」によると、別荘でもない、賃貸用の空室でもない、売却予定でもない、いわゆるみなさんがイメージする「空き家」が全国で318万戸余りあるとされています。この数はここ20年間で約2倍に増加し、ある研究では、今後20年間でさらに倍になると予測されています。

 この空き家は防災や防犯をはじめ、周囲への環境や衛生といった影響を及ぼすため、様々な点で問題であるとされています。

 

 例えば、防災・防犯の面からは、人の目がないことから放火の対象になりかねませんし、何者かが無断で立ち入っていたとしても気が付かれにくいといえます。また、衛生面ではゴミ屋敷の問題があります。さらに、管理が行き届かない為、屋根瓦が隣地の敷地に落ちたり樹木が生い茂るなど周囲の環境も悪化します。

このように空き家は問題を多く含んでいるため、2014年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」(空家特措法)が制定されました。

 この法律が制定されたことにより、問題の多い空き家についてこれまでは各自治体の条例などにより対策をしていたものを、今後は法律等に則り、税制面での優遇措置をやめたり、場合によっては強制的に撤去できるようになりました。ちなみに、強制的に撤去された場合であっても撤去費用は所有者が負担することになります。

 もちろん、この法律によってすべての空き家問題が解決するわけではありませんが、空き家問題への取り組みが進んでいくものと思われます。 

 

 空き家は、空き家になってしまう前の対策も重要です。空き家の発生原因のうち大きな割合を占めるのが相続であると言われています。生前の処分や遺言などにより相続で空き家にさせないようにすることも大切です。

 

「クーリング・オフ」

クーリング・オフという言葉をご存知でしょうか。訳すと「頭を冷やす」ということになりますが、売買などの契約の際に使用される言葉です。

 

 お店でモノを買うときは自分で買うことを決めてから店員さんに「これください」とお願いします。自分が買いたくないな、今は買う気はないというものに対して「これください」ということはないと思いと思います。

 

 一方、街中で営業マンに「すごくいい商品が発売されました」と声をかけられたり、自宅へ「この商品お勧めです」のように訪問を受けたりする場合があります。

 確かにその商品の機能やデザインもよく、悪いものではなさそうです。それに営業マンの言葉巧みな説明もあり、なんだか気分も高揚し、声を掛けられるまで全く購入を検討していなかった商品ですが、勧められるがままに買ってしまいました。

 

 ただ、家に帰ってみると「やっぱり不要なものではないか」と思い直すこともあるかもしれません。お金は払っちゃったけど商品は返すから、お金を返してほしい・・・、無理だろうか??

 

 そんな悩みに役立つのが「クーリング・オフ」の制度です。この制度は、いったん頭を冷やして考える時間を作るためのものです。上記のように、街中で声をかけられたり、自宅に訪問されたりした場合に利用できます。

クーリング・オフをするには、書面で業者に「契約を解除したい」旨の連絡をすればよいだけです。業者はそれを拒否することはできません。

 ただし、契約の日から8日(又は20日)までと決められています。

 

 

 クーリング・オフについて詳細はお気軽にお問い合わせください

 

「法律問題にチャレンジ!」

問題:

 

株式会社を設立したいと思ったら、資本金を1,000万円以上用意しなければならない

こたえ:×

平成18年までは資本金として1,000万円を用意する必要がありました。

しかし、現在では、規制緩和や起業を増やしていこうという方針もあり、資本金の規制は撤廃されています。そのためいわゆる1円会社も可能です。

ただし、しっかりビジネスを行うためには、それに見合った資本金を準備する必要はあるでしょう。

 

<<記事の内容について>>本記事は一般論として法的な面で簡略化しています。情報の正確性には万全を期しておりますが、本記事のご利用はお客様の責任で行ってください。本記事を具体的事件に適用するなどお客様自身が本記事を用いて行う行為について当所は一切責任を負いかねます。個別の事案は弊所へお問い合わせください。